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第46回帝王賞
上半期のダート総決算・帝王賞フルゲートにはかなりの空きがある12頭立てだけど、メンバーは十分に揃って観戦的には楽しそう、馬券的には難しそうなレースになった。
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大井ダート2000m-傾向
東京ダービー、ジャパンダートダービー、帝王賞、東京大賞典が行われる大井が誇るチャンピオンシップコース直線の一番深い所からスタートして枠の有利不利は無く、最後の直線も外回り386mと十分
力と力の勝負が行える絶好の舞台
空撮画像:グーグルマップ
帝王賞-過去10年の傾向
JRA勢圧倒
2000年以降で見ると地方馬17頭が馬券内に入っているけれど、過去10年で見ると3頭と激減する。しかもその内の2例はJRAから移籍してきたノンコノユメなので、地方叩き上げで馬券内に来た地方馬は2015年3着のハッピースプリントしかいない。
初期の頃の帝王賞は間違いなく中央馬 対 地方馬のダート頂上決戦だったけれど、残念ながら今はそうではなくJRA所属馬がお金を持ち帰る舞台。
1番人気馬の勝率は高くない
2000年以降では1番人気馬よりも2番人気馬の方が1つ多く勝っている。1番人気馬の勝率は21.7%(複勝率は65.2%)。
基本的に6番人気馬くらいまでしか勝つチャンスがないレースなのに、かなり低い勝率となっている。
例えば有馬記念は2000年以降で1番人気馬の勝率56.5%、複勝率78.3%。帝王賞の1番人気馬の倍以上の勝率を誇っている。
中山2500mより大井2000mの方がフェアなコースだと思うけど、この1番人気馬の勝率の低さは馬券検討を難しくする。
同じくダートGIのフェブラリーSのデータを見ると1番人気馬の勝率54.2%、複勝率75.0%。
やはり帝王賞の1番人気馬の数字は相当に低い。
近10年で勝ったのは2015年のホッコータルマエ只1頭。
ただ5頭が2着なので連対率は70%と高い。
馬券外に消えたのは2019年インティと2021年オメガパフューム、2022年のテーオーケインズの3頭。
近年の帝王賞は(基本的に)堅い
一昨年大荒れ、去年も中波乱だったけれど、それ以外の8年はかなり人気サイドで決まっている。単勝配当はすべて3桁で、馬連3桁配当も7回あって、それも320~570円間に収まる超低配当。
3連複も5800円が最高配当。
ダート古馬戦線、上半期の大一番で、この後10月の南部杯や11月のJBCまでしばらく大レースがないことから実力馬が万全の仕上がりで出てくる可能性が高い。
上位人気馬が遺憾なく実力を発揮すれば、必然的に実力に劣る馬が食い込む余地が少なくなる。
JRA馬 vs 地方馬は?
勝利数 10勝:0勝連対圏 19頭:1頭
複勝圏 27頭:3頭
過去10年で万馬券になったのは…
馬連×1回、3連複×1回、3連単×4回(7桁配当×1回)過去10年で3桁配当で収まったのは…
単勝×9回、馬連×6回、3連複×2回、3連単×0回リピーターが強い地方交流重賞
今年の該当馬は2022年優勝「メイショウハリオ」
2022年優勝「テーオーケインズ」
2000年以降の平均配当(過去23回)
券種 | 平均配当 | 最低配当 | 最高配当 |
---|---|---|---|
単勝 | 677円 | 130円 | 2,510円 |
馬連 | 6,820円 | 140円 | 104,960円 |
三連複 | 9,074円 | 150円 | 104,120円 |
三連単 | 137,914円 | 290円 | 2,387,990円 |
2000年以降の人気別成績
人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|
1人気 | 5 | 8 | 2 | 21.7% | 65.2% |
2人気 | 6 | 4 | 2 | 26.1% | 52.2% |
3人気 | 3 | 2 | 6 | 13.0% | 47.8% |
4人気 | 2 | 3 | 4 | 8.7% | 39.1% |
5人気 | 4 | 2 | 3 | 17.4% | 39.1% |
6人気 | 2 | 2 | 1 | 8.7% | 21.7% |
7人気 | 1 | 0 | 1 | 4.3% | 8.7% |
8人気 | 0 | 0 | 2 | 0% | 8.7% |
9人気 | 0 | 0 | 1 | 0% | 4.3% |
10人気以下 | 0 | 2 | 1 | 0% | 13.0% |
帝王賞 地方馬成績
地方所属馬が馬券圏内に入ったのは過去10年では3例年 | 馬名 | 所属 | 着順 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2021年 | ノンコノユメ | 大井 | 2着 | 10人気 |
2019年 | ノンコノユメ | 大井 | 3着 | 8人気 |
2015年 | ハッピースプリント | 大井 | 3着 | 5人気 |
2010年 | フリオーソ | 船橋 | 1着 | 5人気 |
2010年 | ボンネビルレコード | 大井 | 3着 | 9人気 |
2009年 | フリオーソ | 船橋 | 2着 | 2人気 |
2008年 | フリオーソ | 船橋 | 1着 | 1人気 |
2008年 | コウエイノホシ | 川崎 | 3着 | 4人気 |
2006年 | アジュディミツオー | 船橋 | 1着 | 2人気 |
2005年 | ナイキアディライト | 船橋 | 3着 | 1人気 |
2004年 | ナイキアディライト | 船橋 | 2着 | 5人気 |
2003年 | ネームヴァリュー | 船橋 | 1着 | 4人気 |
2002年 | インテリパワー | 大井 | 3着 | 3人気 |
2001年 | マキバスナイパー | 船橋 | 1着 | 7人気 |
2001年 | インテリパワー | 大井 | 3着 | 8人気 |
2000年 | ドラールアラビアン | 船橋 | 2着 | 13人気 |
2000年 | ザフォリア | 大井 | 3着 | 15人気 |
独断と偏見に満ちた出走馬レビュー
1テーオーケインズ[JRA]
GI馬が何頭も出ているけれど、ポテンシャル的な最大戦力を有しているのはこの馬でしょう。全頭が自分のベストで走りきったならテーオーケインズが勝つだろうと思うけど、潜在能力は一番でもレースで平気で裏切ってくる難しいタイプ。
基本的に連対(1着多め)と負け(4着多め)を繰り返すタイプで、前回はお誂え向きの4着敗退。順番的には勝つ番だけど…。そろそろこの順番も裏切ってきそう。
2クラウンプライド[JRA]
充実期の4歳夏だけど、新谷調教師的には思ったよりも成長がゆるやかでピークはまだ先にあるらしい。ただその中で調子はすこぶる良さそうだし、川田が乗るなら先行策が濃厚で、今の大井の前残りバイアスにも合っている。
3歳時点でJBCクラシック2着、チャンピオンズC2着と実力を示していて、海外でも大崩れはしていない。
マイナス要素がほとんどなくて馬券の軸としてなら一番有望。
3ランリョウオー[浦和]
去年の一番いい頃でも微妙なのに、今のランリョウオーでは手が出ない。4メイショウハリオ[JRA]
かしわ記念は後方の馬に展開が向いたとはいえ船橋マイルで余裕たっぷりに差し切って、間違いなく今が充実期帝王賞と東京大賞典は大井競馬場の同じ2000mのレースだけれど、季節が真逆だからか意外と直結していなくて、東京大賞典4勝のオメガパフュームが帝王賞は勝てなかったようにそれぞれのレースに強い馬がいる。
その点で去年の帝王賞を勝っているのは心強いし、東京大賞典で3着に負けているのはあまり気にしなくていい。
ただ問題は脚質。あまり後方から行くと今の大井では届かない。
5ノットゥルノ[JRA]
この馬は兵庫CSで負けた後のJDD優勝とか、チャンピオンズC8着の後の東京大賞典2着とか、狙ったレースは走ってくるというイメージがある。休み明けの平安Sは+12kgで明らかなたたき台。最初から帝王賞が狙いだと考えれば一変の可能性は高い。
6オーヴェルニュ[浦和]
実績だけなら負けていないけど、落ち目の転入で前走も浦和OPでジョエルに完敗では…。7ミヤギザオウ[大井]
羽田盃優勝後は5戦して未勝利どこかで復活しそうな雰囲気は感じるけど、ここではない。
8プロミストウォリア[JRA]
5連勝中4勝が逃げ切りで、今の前残り大井にフィットしていると思われるタイプ。東海S以外は早いペースで逃げて、2、3着馬は後方待機組かマクリタイプが多かったのも、時計が速い今の大井にフィット。
最近の帝王賞は逃げ馬の成績があまり良くなくて、2011年のスマートファルコンが逃げ切ったのが最後とはいえ、今の前残り大井で逃げ確定ならば重い印を打たざるを得ない。
9ライトウォーリア[川崎]
東京大賞典と川崎記念で世界のウシュバテソーロから1.1秒差と2.0秒差の5着と掲示板に載った。ただ今回はその時以上に全体的にメンバーが揃っているし、この馬の調子自体も少し下向きの感。
10ジュンライトボルト[JRA]
未勝利勝ち以外の6勝が全て左回りのサウスポードバイもサウジも左回りだけど、今回出てくるテーオーケインズやクラウンプライドに完敗の着順。
海外とはいえチャンピオンズCの後の成績が散々だし、大井は右回りだし、馬主が5月に逮捕されて味噌ついてるし、馬券的には静観妥当だと思うけど、競馬はギャンブルなので逆張りの選択肢もなくはない。
11ドスハーツ[大井]
今回はいつも見る東海地区の馬たちがいないので、今回唯一の条件馬。もし自分がこの馬に乗るんだったら、2頭くらい負かすのを目標にしますな。
12ハギノアレグリアス[JRA]
54kgで出られた名古屋大賞典は勝っているけど、JRAのダート重賞では3連続して2着現状の能力比較では劣勢は否めないけど、絶対に馬券内に来れないほど弱いわけではない。後は展開がバチクソに向いてくれるのを祈るだけ。
帝王賞-前日予想
何度も書いてるけど、今の大井の砂は軽くて前残りの馬場状態。今開催もアホみたいに前が残っている。
メンバーを見た時の第一感としてはメイショウハリオを本命にするつもりだったけど、さすがにこの馬場状況は無視できないので、抑えに回すことにした。届かず4着とか本当にありそうなのよ…。
◎クラウンプライド
◯テーオーケインズ
▲プロミストウォリア
△メイショウハリオ
△ノットゥルノ