騎手の健康の為に斤量1kg増
今年から斤量改革が行われて、今までよりも負担重量が1kg重くなる馬が増えている。騎手の心身の健康の為というならば、馬の健康も考慮して最低重量を1kg増やすだけで良かったと思うけど、馬の負担はあまり気にしないらしくJRAは上も増やしてきた。
そこで牡58~59kg、牝56~57kgの馬体重別データをTARGETで取得してみた。
まずは前提条件から
- データ取得期間は2010年の金杯から2023年1月22日の開催までの約13年分。
- 対象は芝とダートで障害レースは含まない。
- せん馬は牡馬に含まれる。
牡馬&せん馬編
牡馬全成績
まず、斤量は関係なく牡馬の全成績。これを見ると馬格がある馬の方が成績が少し良くなっている。
420kg以下の馬と500kg以上の馬では馬券圏内に来る確率が倍以上も違う。
なので、馬体重が重い馬の方が単純に少し強いというバイアスをかけながら以下のデータを見ていく必要がある。
牡馬59kg
540kg超の大型馬の成績が良いけど、420~439kgの馬も3頭が出走して勝ちはないけど全て馬券内に来ている。牡馬58kg
440~539kgまでの出走数が多い所を見てもあまり優位な差は見受けられない。牡馬52~54kg
軽い方も見ていってみるけど、420kg以下の馬では馬の負担が軽くなるのか、少しだけ成績が良くなっている。あとはのっぺり。
牝馬編
牝馬全成績
やはり牝馬も馬格のある馬の方が強いけど、460kgを超えてくるとそれ以上は大体同じ成績になってくる。420kgと470kgの牝馬で迷った時は470kgの馬の方が良いけど、470kgと510kgの牝馬で迷った時は馬体重だけでは決められない。
牝馬57kg
牡馬だと59kgとなる牝馬の57kg絶対数が少ないとはいえ440~459kgまでの馬が2勝2着1回と考えると、体重が軽いから斤量が特別響くわけでもなさそう。
牝馬56kg
牡馬だと58kg換算だけど、小さい馬も普通に強い。牝馬50~52kg
今度は軽い方だけど、やはり大きな優位性は見られない。馬体重と斤量の結論
馬格がある馬の方が重い斤量に耐性がある訳ではなく、斤量を考える時にその馬の体重は気にしないで良さそう。最後に一応逆からのデータも見てみるかと、馬体重から抽出した斤量別成績を出してみた。
牝馬450kg以下
牝馬450~498kg
馬体重450kg以下と450~498kgで出走した牝馬の斤量別の成績を出してみたけれど、負担重量が重い馬の方が成績が良くなっている。
これは単純に強い馬が重い負担重量を背負いがちってことだろうけど、それでも体重と斤量は関係ないと言い切って良いデータになっている。
重い馬の方が重い斤量に強いなんてことは全くない。